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ちょっとしたつぶやき

みなさんこんにちわ。

jewel東北オーナーです。

つぶやきシリーズ、意外にも好評により第2段です。

 

またまたライブチャットには関係がない話なので、興味がない方は

スルーで。

 

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無性にゴボウ天うどんが食べたくなったのは

ただうどん屋の看板が目に飛びこんできたからではない。

あれは確か夜中の1時あたりだった。

連日の雨で洗濯物が乾かず、それでも保育園でおもいっきり汚してくる服を

洗濯→乾かない→洗濯→乾かない

このループにより嫁のストレスも頂点に達すると感じ

「乾燥かけてこようか?」

この一言からこの物語は始まる。

洗い終わった洗濯物を乾燥機に入れるため、近くのコインランドリーへ向かった時のこと。

「男やったら若いうちはもっともっと遊ばんとだめっちゃ!

わたしの若い頃はそらぁもう女のケツばーっか追い回す毎日やったよ。

だから今こうして独り身なんよ。ちがうか、えっへっへ。」

見知らぬオヤジに話かけられてからちょうど三十分が経ったなと思ったのは

オヤジの声が大きくなったからではなくて回っていた乾燥機が止まったからだった。

語らうオヤジに前歯は無い。

外回り系営業マンよりも磨り減らしたスニーカーを履いている。

コンバースでないことは確かだった。

「 おじさんの話面白かったよ。今度また聞かせてくれよ。」

畳みながらでも聞けるだろ?

そう言わんばかりにオヤジは話を続けた。

オヤジが泣いているように見えたのは

辛かった離婚エピソードに差しかかったからではないらしく

湯気で刺激され垂れてくる鼻水を手でおさえる仕草からくるものだった。

どこのメーカーが作ったかわからない即席のカップゴボウ天うどんを食べているけれど

肝心なゴボウ天が浮かんでない。

少し気になったので聞いてみた。

「 わたしはね、ゴボウ天が大の苦手でね…。油っこいだよ。

買うときにようと見んかったよ…アホやわ!

だからゴボウ天は捨てた…。馬鹿っちゃあ…アッハッハ。」

浮気がバレた理由を聞かずとも、なんとなくそれが分かったような気がした。

奥さんと一人娘とは十数年会っていないらしく、県内のどこかできっと元気でやっているとオヤジは信じている。

「 自業自得だわ…。」

彼はそう言って、会ってからは恐らく一番しぶい表情を見せながらスープを飲み干した。

「 ほんならまたどっかで会ったときゃそんときはよろしくね!よっしゃバイバイ 」

洗濯物を畳み終える前にオヤジの方から先に、俺の前から姿を消した。

彼の洗濯物は無く、何を洗い流しにきたのかは聞かなかったが

不器用な彼の事を嫌いにはなれなかった。

 

ほどなくして、自分の用も終わり車に乗り込む。

この時間は人通り、車通り少ないから雨とはいえ、見通しが良い

 

家に向かう道中で、さっきのオヤジの後ろ姿をとらえた。

 

「雨なのに、傘もささないでこんな時間にどこへいくんだ」

訪ねてもよかったのだが、また長話されても困る。

何事もなかったように素通りした。

 

バックミラーでオヤジの姿は見えていた。

 

そこへ対向車がスピードを上げすれ違う

「ばしゃあっ!!」

今のでオヤジ・・絶対・びしょ濡れやないか。

 

赤の他人だが、なぜか気になった俺は、道を戻りオヤジの元へ言ってみた。

「えっへっへ。水かけられよったわ」

無言のまま、俺は車を降り

ビニール傘を差し出し

「もう遅いんだから早く帰りな。これ濡れないように差してって」

 

少し驚いた表情だったが、傘を受け取ったオヤジはしずかに口を開く・・・

「兄ちゃんは指輪しとるから、結婚してるんやろ?

その優しさがあれば離婚はせーへんなwがっはっは」

 

家に着くと、まだ嫁が起きていた。

何事もなかったかのように、洗濯物を渡し、布団へと入る。

 

翌朝

この日も雨がシャーシャー降っていた。

「あれ?車に置いてあった傘知らない?」

 

「あー、会社に忘れたわ」

「はぁ?濡れんじゃん!責任とって買ってよね」

 

俺は少し頬を緩ませ、昨日あった事を心の中で思い返し

傘を2つ買い、車に戻しておいた。

1つは嫁に、もう1つは・・・いつかの出会いのために積んでおく事にしよう

 

その日のお昼はごぼう天の入ったカップラーメンを食べた。

もちろん、ごぼう天は捨てずに

 

 

~完~

 

次回は仙台七夕をれぽの予定です!

お楽しみに☆


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